特集

Between(株)進研アドが発刊する高等教育のオピニオン情報誌
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高校で高まるキャリア教育の重要性

 高校でもインターンシップは定着しつつあるが、キャリア教育全体でとらえると、小・中学校に比べて取り組みはまだ弱い。2009年にベネッセ教育研究開発センターが高校の進路指導担当教員を対象に行った調査では、進路指導(キャリア支援教育)上、困っていることとして、「進路について考える意識が低い」との声が53%に上った。「主体的に進路を選択する能力・態度を育てる教育」であるキャリア教育への期待は、高校でも高まっているといえる。
 主体的に進路を選択する能力を育成するには、大学に関する情報を十分に理解させ、活用する場を確保する必要がある。大学は、体験学習の機会を設けて、大学での学びがどのような専門性、職業につながるか伝えたり、進学相談チャットを開設したりして、進学にかかわる高校生の不安を取り除くべきだ。中・高校では、入学前の児童・生徒が移行不安を克服できるよう、それぞれの1年生がピア・サポーターの役割を担うようになっている。こうした取り組みは、大学でも効果的だろう。


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