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Between(株)進研アドが発刊する高等教育のオピニオン情報誌
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リベラルアーツの観点で 学生のプレゼンを評価

 ICUドリームコンペは、サークル活動やボランティア活動などの課外活動を募り、大学の魅力向上への貢献度などの観点で選考。大学の法人業務部からの協賛金20万円と合わせて総額120万円の賞金を贈る。「同窓会への貢献はあるか」も選考基準の一つだ。1次選考では書類を審査。2次選考で10分程度のプレゼンテーションを課すのは、ICUの教育の特徴であるリベラルアーツの大切さを伝えるねらいもある。
 神内会長は、「リベラルアーツ教育では、問題を見つけてどう解決するかを考え、その解決法を他者に的確に伝えることが重要視される。卒業生の中には、この一連のプロセスを身に付けたことが社会に出てから役立っていると実感している人は多い」と話す。
 1次選考には、大学の学生サービス部もオブザーバーとして参加している。学生部担当の森山弘基副会長は、「学生の普段の活動実態は、同窓会ではなかなか把握しづらいので、学生と密なコミュニケーションをとっている大学の部署にチェックをお願いしている」と語る。
 第5回となる2009年度は、23件のエントリーがあった。活動内容の充実はもちろん、プレゼンテーションスキルも年々向上。現実的な運営予算を提示したうえでの説得力のあるアピールがめだつようになったという。神内会長は、「ICUの教育を体現している学生への支援が、ひいてはICUのバリュー向上に貢献することにつながる」と話す。
 コンペは、「企画実施後、なんらかの形で同窓会活動に協力できること」を応募の条件としている。2009年度に大賞を獲得した和太鼓部は、募金パーティーの際にパフォーマンスを披露した。また、年2回の同窓会総会やICU祭でも、コンペに参加した学生が同窓会の活動を手伝うようになり、交流が深まった。

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2次選考では14組がプレゼンテーションを行った。同窓会役員と学生評議員の審査、会場投票の結果を合わせて受賞が決定した。

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