教育フォーカス

【特集8】「一人一台環境における学びの自立を支援する学習モデルの検討」研究より

[第3回] タブレットを用いて家庭学習の内容をクラス内で共有し、自学の変容を促す─分析編  [2/5]

2.自主学習の取り組み内容について

◎授業で気になった内容を、自主学習でも取り上げる

テーマの選択状況

【グラフ3】テーマの選択状況

表1を見ると「絵」の広がっていく様子が目にとまるが、第2回で報告したように、5日目にある児童が授業でやったデッサンを描いてきたことをきっかけに、「絵も自主学習のテーマになる」と認識され、絵を描く子どもが増えた。その後、「デッサンブーム」は収束するが、「手伝い」「ダンス」「好きな芸人調べ」など、多種多彩な内容に取り組んでおり、自主学習にはいろいろあるのだという認識が広まっていった様子がわかる。

授業で学習した内容と連動したテーマも目立つ。3年生で新しく習う学習内容には「ローマ字」「かけ算」「わり算」があるが、それらを習得しようと自主学習で取り上げている様子がうかがえる。

児童ごとの学習テーマ(抜粋)

【表1】児童ごとの学習テーマ(抜粋)

全体のテーマの選択理由を見ていくと、「すきだから」「面白そうだから」「にがてだから」がそれぞれ20%前後で、上位に挙がっている。また、テーマ選択で上位に挙がった「漢字」「計算」「総合的」それぞれの選択理由を見ていくと、「漢字」「計算」では選択理由1位が「にがてだから」(「漢字」36%、「計算」24%)であった。自分に必要な学習を考えて取り組んでいるようだ。

全体・漢字・計算・総合的のテーマの選択理由

【グラフ4】全体・漢字・計算・総合的のテーマの選択理由

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