教育フォーカス

【特集8】「一人一台環境における学びの自立を支援する学習モデルの検討」研究より

[第4回] タブレットを家庭に持ち帰り、主体的に自主学習に取り組む(実践を振り返って)  [1/3]

マイタブレットを家庭に持ち帰り、学習内容を記録

タブレットを介した家庭学習の共有で自分の学びを友だちの学びからつくりあげる
~千葉県 野田市立みずき小学校6年生の実践~

◎ はじめに

千葉県野田市立みずき小学校では、東北学院大学教養学部 稲垣 忠 准教授のご協力とベネッセ教育総合研究所の運営などへのサポートにより、2015年度、6年生で、1人1台のタブレット(iPad)を活用して家庭学習を促進する取り組み「まなみっけ」を実践した。
 iPadを家庭に持ち帰り「まなみっけ」を実践することで、子どもの学習はどのように変容したのだろうか。同校の教頭、ならびに実践者である6年生3学級の担任の先生方にお話をうかがった。

参加者: 千葉県野田市立みずき小学校 土屋 孝之 教頭
              田牧 華子 先生 6年1組担任
              家髙 将司 先生 6年2組担任
              乙部 哲一 先生 6年3組担任
 
分析・聴き手: ベネッセ教育総合研究所ICT教育研究室 主任研究員 住谷 徹

0.取り組みの概要

iPad教材
・期間

1期:2015年 6月1日~7月10日
 2期:2015年12月8日~2月10日

上記の期間に、6年生の3学級が2週間ずつ順番に「まなみっけ」を実施

・内容

1期(学校にあるiPadを使った実践)

朝、登校後、家庭で取り組んだ自主学習ノートを、iPadのカメラ機能で撮影し、そのデータを共有サーバにアップする。その際、専用アプリケーションで、取り組んだ教科やテーマ、学習方法を記入し、「楽しかった」「むずかしかった」「もっとやりたい」「自信がついた」などの各項目を5段階でチェックし、自分の学習を評価し、振り返る。サーバにアップした自主学習ノートの画像は学級内で共有され、友だちの学習内容を自由に確認できる。また、週1回、「ふりかえりの会」を実施し、自分のiPadで、友だちの自主学習ノートで取り組んだ内容や自己評価を確認する。その後、「ふりかえり→計画シート」に、自己評価、特に友だちに見せたい日のノート、今後、取り組みたい自主学習の内容を記入し、翌週の自主学習につなげる(実践の詳細は、[第2回] タブレットを用いて家庭学習の内容をクラス内で共有し、自学の変容を促す─実践編参照)。


2期(iPadを家庭に持ち帰っての実践)

1期と手順は同じだが、家庭に学校で渡されたiPadとルータを児童それぞれが持ち帰り、2週間、家庭で自主学習ノートなどの共有や学習の振り返りを行う。週1回、学校にiPadを持って来て、「ふりかえりの会」を行う。

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